北加賀屋を拠点とする作家、
上平千晶さんの初の個展が終了いたしました。
@chiaki.uehira
自己の記憶と内面を捉える断片として
自身のスマートフォンに入っていた
10年分の動画データを抽出。
その音源がランダムに組み合わさりながら
二度と同じように繰り返されることのない
今だけの音色=今だけの振動として
鑑賞者へと手渡されます。
まちの喧騒、滴る水、複数の笑い声、
駅のアナウンス、鳥の鳴き声、
バイオリンの演奏、・・・なのでしょうか。
認識と非認識のあいだで揺れ動く音の重なりは
まるで、記憶の海の中で
思い出せないものを思い出そうとする
手探りの感覚が再現されているかのよう。
人の過去を覗き見していながらも
いつのまにか自分の体験として身体に取り込まれていく、
不思議な体験を味わいました。
千晶さんは、プログラマーとしても活躍される傍ら、
名村造船所でのグループ展をきっかけに
音楽・映像・インスタレーションなどの制作に
積極的に取り組み、
昨年京都でのグループ展「My Suggestion, Your Opinion. Vol.02」に作品を出展。
今回の展示はその作品へさらに映像が加わりながら
再解釈する形で発表されました。
普段から千鳥文化食堂・バーの常連さんでもあり、
会期中はほぼずっと在廊くださっていて、
スタッフも様々なお話を伺えてうれしかったです。
ありがとうございました。
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Chiaki Uehira | 上平 千晶
1996年生まれ。プログラマー。プログラミング、コンピュータを根底にソフトウェア・ハードウェア・音楽・映像・インスタレーションなどの制作を行う。合同会社PIXELGRAM 代表。I/O 主宰。
個展「折重なる反響と波のゆくさき」
Chiaki Uehira 1st Solo Exhibition
会期:2024年2月22日(木)〜3月3日(日)
会場:千鳥文化ホール
主催:Chiaki Uehira (I/O)
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大阪・北加賀屋駅[4番出口]徒歩3分
火水定休
▷ホール レンタル可