










菊池聡太朗 個展「余りの風景」
お越しいただいたみなさま、誠にありがとうございました。
建築ダウナーズとしても活動する彼は、
震災後の東北や能登などの土地や風景に触れ、
手触りのある観察をつづけながら、
林業のリサーチや、
彼自身の興味・テーマである"余り"や荒地を思考してきました。
頭と心と手を動かしながら
作家の身体を通じ描かれる風景には、
そこにあった記憶に深く慎重に想いをはせつつも
ある一定の距離感、客観性も大切にしているように感じます。
社会の中で放置されるように"余り"とされながらも、
そこになにより守るべきものをありのまま
映し出してくれるかのような風景の魅力が、
彼の手によってやさしく、時に荒々しく
浮かび上がる絵画たち。
かつて産業が栄えていた頃の文化住宅を改装した
千鳥文化の風景の中で同居したこともまた、
私たちにとってもとても心に残る経験でした。
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タイトル|
菊池聡太朗 個展「余りの風景」
日時|
2025年10月25日(土)から12月7日(日)まで
11:30-18:00 ※会期中無休
場所|
千鳥文化ホール @chidoribunka
大阪市住之江区北加賀屋5-2-28
地下鉄四ツ橋線北加賀屋駅4番出口から徒歩3分
入場|無料
企画|千鳥文化(adanda)
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2011年の東日本大震災の津波のあとに残った宮城県沿岸部の松林を継続的に観察しながら描いた作品や、当時の崖崩れにブルーシートがかけられ今でも保存されている風景を描いた作品など、大きな出来事の後にある時間の経過の痕跡、目の前の風景の現れから見えてくる社会や人間とのつながりについて描いたドローイング作品群、
また、戦後に植林され、後に使われずに余されてしまった宮城県丸森町の山を中心に行なっている林業や木材に関する近年のリサーチをもとにしたドローイングを展示予定です。
展覧会のうち数日(10/25.26と会期最終日を予定)は作家が在廊します。作家が振る舞う空き地や荒れ地に生息する植物、セイタカアワダチソウを煎じたお茶を味見しながら、作品を通して、訪れた人たちそれぞれの中に浮かび上がる風景や土地との関係について考える時間になればと思います。
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作家プロフィール|
菊池 聡太朗(きくち・そうたろう)
@sotarooekk
近年、主に荒れ地をテーマとしながら、風景や場所の痕跡、身体的な経験、人間とのつながりについて、ドローイングや建築素材を用いたインスタレーションを用いて考察した作品を発表する。ほかに、空間や什器の設計 ・ 制作、森林環境や木材に関するリサーチプロジェクトを共同で行うデザインチーム「建築ダウナーズ」 @kenchiku_downers 、出版やキュレーションを共同で行う「PUMPQUAKES」 @pumpquakes のメンバーとしても活動している。
1993年 岩手県生まれ
2017-18年 インドネシア、ガジャマダ大学へ留学
2019 東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻 修了
現在、宮城県仙台市を拠点に制作を行う。
近年の主な活動は、個展「余りの風景」(Cyg art gallery,岩手,2025)、「Good Landing」(Gallery TURNAROUND, 宮城,2022)、「喫茶荒地」(Gallery TURNAROUND, 宮城,2019)、グループ展「VOCA展2023 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち」(上野の森美術館, 東京,2023)、「ナラティブの修復」(せんだいメディアテーク,宮城,2021)、令和3年度宮城県芸術選奨新人賞 受賞(2021) など