明楽和記さんの個展「空から」が終了いたしました。
明楽さんが大切にするのは一回性。
今回は天候、特に雨をテーマとした
複数の作品で展示が構成されました。
自らの手によってではなく
雨が絵の具を溶かすことで描かれた絵画。
雨量の多い国の公共空間で
あちこちに放置された作者不明の花の絵の収集。
雨水が滴る車窓からぼんやりと外を眺めたときの
まるで抽象絵画のような景色。
決して特別じゃない日常の中にありながら、
自己の外側ににじみ出す唯一無二の輝きを
捉えては離さない明楽和記さんの作品。
それらが千鳥文化ホールの
春のあたたかな日差しに照らされゆく風景もまた、
一回性を感じ取れた二日間でした。
ありがとうございました。
ーーーー概要ーーーー
個展「空から」
2024年3月
30日(土)11:30ー19:00
31日(日)11:30ー18:00
現象を絵画に取り込んだ作品を制作する明楽和記(あきら かずき 1988-)の個展を開催します。
これまで明楽はアイスクリームを使った溶ける絵画や、高速で跳びまわるスーパーボールによって瞬間的な線を生成する装置など素材の特性を取り入れながら、一回性の絵画を生み出してきました。
「空から」と題した今回の展覧会では、雨によって描いた水彩画や、雪が降り続く浜辺でに熱された鉄板の上で制作した絵画などを展示します。